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CRの注意点と長持ちするポイント

こんにちは!神田駅前歯科クリニックです。前回お話したCR(コンポジットレジン)の注意点と長持ちするポイントについてお話いたします。

コンポジットレジン充填時の注意点

これまで、コンポジットレジン充填のメリットを5つのポイントにまとめてきました。それではここからは、顕微鏡歯科治療の利点を含め、コンポジットレジン充填時の注意点をまとめたいと思います。

実は、コンポジットレジン充填は、術者(歯科医師)の治療技術の差がタイトに出てしまう治療です。

例えば、型とりをして作る詰め物・被せ物治療の場合、詰め物・被せ物の精度は、歯科技工士がカバーすることが可能ですが、コンポジットレジン充填は、すべての治療行程を術者である歯科医師がおこなうので、治療の得手・不得手が、そのまま出てしまいます。

コンポジットレジンは、粘土細工のように自由に形を作ることのできる充填材料で、見た目も白く、詰め物のイメージは良いですが、術者(歯科医師)から見ると、結果がタイトに出てしまう非常にシビアな治療だと考えています。

もちろん、ただ充填するだけなら、上手いも下手も無いのですが、コンポジットレジン充填された歯が長期に渡って良い状態を維持するためには、術者(歯科医師)の技量が影響してしまう詰め物なのです。

コンポジットレジン充填の予後(長持ち)に影響するポイント

それでは、コンポジットレジン充填の“長持ち“に影響するポイントをまとめます。
やはり、予後に一番影響するのは、歯とコンポジットレジンと繋ぎ目の適合と接着です。
適合性が良ければ良いほど、予後が良くなります。

コンポジットレジンは、見た目も白く、目立たない充填材として、また歴史のある材料なので、一見、良さそうに見えますが、実は材料的には解決されていない特性があります。コンポジットレジンは、固まる(重合)時に2%程収縮します。その収縮が原因で歯とコンポジットレジンとの間に隙間を作ることがあるのです。隙間ができれば、そこにはむし歯菌が入り込み、むし歯が再発してしまう可能性が高くなります。

この収縮の欠点を克服するために、当院では、コンポジットレジンを一気に詰めずに、数回に分けて詰め、収縮の影響を最小限にするようにしています。時間はややかかりますが、収縮による隙間ができないようにするためには必要な事と考えています。詰め物治療がむし歯の悪化の原因にならないよう、手間暇を惜しまない事がコンポジットレジン充填を成功させる秘訣です。

また、歯とコンポジットレジンとの繋ぎ目の精度(適合性)についても解説しておきます。
適合性は、金属のクラウン(被せ物)やインレー(詰め物)と同じように、コンポジットレジンもプラークの溜まりやすさに影響を与えます。

コンポジットレジン充填は、むし歯を除去したその場で直接詰め物をしなければいけないので、(特に隣接面を含む場合)その難易度が上がります。隣接面の歯肉側の繋ぎ目がピッタリ合わせづらく、また唾液や出血、歯肉からの滲出液で接着が上手くいかずに隙間ができて、そこからむし歯が再発しやすいのです。

コンポジットレジン充填は、非常にポピュラーなむし歯治療ではありますが、精度にこだわった治療をしないと、むし歯の再発を防ぐことはできない治療法なのです。