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フッ素について

こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。

皆さんの中には、歯磨き粉が苦手だ、という方もいると思いますが、その歯磨き粉には虫歯予防に大切な「フッ素」が含まれています。

歯磨きの後に、口の中に残ったフッ素がむし歯予防に効果的に働くため、フッ素を長く留めるハミガキ剤がおすすめです。

フッ素は身近にある成分

ほとんどの食品に含まれるミネラル成分の一つ

フッ素は、魚介類や野菜、肉、牛乳、塩、お茶の葉っぱなど、ほとんどの食品に含まれており、ビタミン類の様に、毎日摂らなければならない必須の栄養素に位置付けられています。

ただ、フッ素は単体ではなくナトリウムと結びついた「フッ化ナトリウム」、カルシウムと結びついた「フッ化カルシウム」など必ずほかの物質と結びついて存在しています。毎日の食事で意識して、フッ素が含まれる食品を摂るようにしましょう。

フッ素はどのように働くのか

3つの働きで、ムシ歯の発生と進行を防ぎます。

●エナメル質の修復を促進酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進します。

●歯の質を強化歯の表面を覆うエナメル質を、酸に溶けにくい性質に変え、ムシ歯への抵抗力を高めます。

●菌の働きを弱めるムシ歯を引き起こす細菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑えます。

口の中に長く留まるほど効果的

フッ素」は虫歯予防に最も有効な物質で、自然の栄養素として動物・植物など全ての生き物に含まれています。

身の周りのどこにでもある普通の物質であり、健康な歯や骨のために必要な栄養素の一つです。

科学的根拠に基づいて虫歯予防に最も効果が高いのは、

1日2回以上のフッ化物配合歯磨剤によるブラッシング」と言われています。

ブラッシングは個人の技量によってその効果が大きく異なり、ブラッシングのみによる虫歯予防には限界があります。

フッ化物配合歯磨剤は、フッ化物の過剰な摂取による歯のフッ素症などの発生リスクも考慮し、年齢によって濃度と適量が決められています。

フッ素濃度は「ppm」という単位が使われます。

フッ素濃度の違いによるむし歯予防効果について

WHO(世界保健機構)によると1000ppm以上のハミガキにおいて、500ppm濃度が高くなる毎に6%むし歯予防効果が高くなると言われています。
一度治療した歯があったり、歯の根元が露出している方は、むし歯リスクが高くなっているので、ご自身のむし歯リスクに合ったフッ素濃度のハミガキを選びましょう。

フッ素中毒

どんなに安全と思われている食べ物や薬でも、量が過ぎれば体に悪影響を及ぼすことがあります。フッ化物も同様で、適量は虫歯予防に効果的ですが、過度に摂取すれば中毒が起こります。

しかし虫歯予防で利用されているフッ化物は、適切な濃度を使用しているので安全です。

フッ素を過剰摂取した場合、いくつかの副作用が現れることがあります。

中毒には大きく急性中毒と慢性中毒に分けることができます。

①急性中毒

急性中毒は一度に多量のフッ化物を摂取した時に起こります。

初期の中毒症状としては、下痢や嘔吐、悪心などの症状が起こります。

②慢性中毒

慢性中毒には、歯のフッ素症(斑状歯)と骨のフッ素症(骨硬化症)があります。

慢性中毒は長い期間高濃度のフッ化物が含まれた水を飲んだ場合に起きるため、フッ化物洗口においては慢性中毒は起こりません。

※フッ素塗布や歯磨き粉・洗口液で使われるフッ素は、適切な量・濃度で使用すれば安全にお使いいただけますのでご安心ください。

安全にフッ素を使用するために以下のことを注意して使用するようにしましょう。

  • 歯磨き粉を幼い子供が使用するときは監視をする
  • 洗口液、歯磨き粉は幼児の手の届くところにおかない

最後に

フッ素を塗ったからといって虫歯にならない訳ではありません。

虫歯予防で大切なこととして

  • 適切なブラッシングをして汚れを落とす
  • 糖の摂取、食生活に気をつける
  • 歯科医院での定期検診、フッ素塗布を行う

の3つが大切です。