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仮歯のまま放置すると

こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。

今回は、仮歯のまま治療を中断するとどんなトラブルが起こるのか、お話ししたいと思います。

<仮歯とは?>

仮歯とは、歯を治療する際に一時的に装着する人工的なかぶせ物のことをいいます。
レジンという歯科用のプラスチックの材料でできたものになります。
仮歯の期間を経て、最終的なかぶせ物へと移行していきます。

<仮歯の役割>

では、なんで仮の歯をわざわざ入れる必要があるのでしょうか?
仮のものでなく、さっさと最終的なものを入れて治療を終わらせてよと思ってしまいますよね。
実は、仮歯には仮歯にしかできない非常に重要な役割を担っています。
その代表的な役割を挙げていきますね。

●外部からの刺激から守る
神経が残っている歯の場合は、むき出しの状態だと温熱刺激や歯ブラシの刺激などで痛みが出てしまいます。
●歯の移動を防ぐ
スペースが存在すると歯は動いてきます。最終的なかぶせ物が出来上がるまでの間に歯が動いてしまわぬように仮歯を入れておきます。
●食事をしやすくする
●見た目を良くする
特に前歯の治療中にかぶせる歯がない状態ですと審美性を大きく損ねてしまいます。治療期間中でも見た目を気にせず過ごすためにも仮歯は重要な役割を果たします。
●最終的なかぶせ物をする前の評価をする
最終的なかぶせ物に置き換える前に、仮歯で本当にその形態でよいのか、歯ぐきの状態はどうか、清掃性はどうかなどを確認し評価します。

仮歯をつけている期間は歯や歯ぐきの状態によって変わります。
最終的なかぶせ物が入るまでの間の仮歯であれば、1-2週間くらいの期間で済みます。しかし、歯の根の治療が必要な場合や歯周病が重症化している場合ですと数ヶ月以上かかることもあります。

<仮歯を入れたあとに気をつけること>

●硬いものを噛まないようにする(仮歯はプラスチックでできていて割れやすい)

●ガムやキャラメルなどの粘着性のあるものを食べない(仮歯は仮付け用の接着剤でつけるので外れやすい)

●デンタルフロスの使い方(入れた方向に引き抜くと外れる可能性があるためフロスは横に引き抜くこと)

<仮歯(かりば)のままの放置すると>

仮歯は「とりあえずの歯」です。
そのまま放置してしまうと、治療開始前よりトラブルが大きくなってしまうこともあります。

起こりうるトラブルをいくつかご紹介します。

いつ外れるかわからない
仮歯はその後の治療で外すことを考慮して、通常よりも弱い接着剤でとめています。
そのため食事中などに突然取れたり、割れたりすることがあります。

●むし歯になる
仮歯は外すことが前提のため、何ヶ月も経過すると徐々に接着剤が溶けてしまい、その隙間からばい菌が入り、むし歯ができる原因となります。

● 色が変色してくる
仮歯の材料に使われているレジン(樹脂)はやわらかく、水分などと一緒に汚れも吸収してしまいます。
はじめは綺麗に見える仮歯でも長期間使っていると、変色して見た目が悪くなってしまいます。

●すり減るのが早い
仮歯に用いられる材料は、最終的に取り付ける補綴物よりやわらかい材料でできているため、特に奥歯はすり減ってしまいます。それによって噛み合わせが変化すると、作製した補綴物が合わなくなり、それまでの治療が無駄になってしまいます。

●口臭を引き起こす
仮歯についた汚れや、接着剤が溶けてできた隙間に入りこんだ汚れから臭いが発生し、口臭の原因になります。

治療が後戻りし、結果的によけいな費用と時間がかかってしまう、ということにならないためにも、治療が完了するまでしっかり通院しましょう!