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フロスの重要性

こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。

虫歯を防ぐためには毎日欠かさずに歯磨きをすることが重要ですが、ブラッシングだけでは十分なオーラルケアができているとは言えません。
歯垢(プラーク)の多くは「歯と歯のすき間」に付着しているため、虫歯や歯周病を予防するにはデンタルフロスを始めとする歯間清掃用具を歯ブラシと合わせて活用するのがオススメです。
今回は、「歯間清掃用具・フロスの必要性」についてお話をさせていただきます。

歯間清掃用具はなぜ重要なの?

一般的に、個人が行う毎日の歯磨きでは歯の表面についた歯垢の60%しか落とせていません。
歯ブラシでは落とすことがむずかしい歯と歯のすき間についた歯垢は、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで効率的に除去できます。
デンタルフロスや歯間ブラシを利用することによって歯垢の除去率は20%以上アップし、虫歯や歯周病予防の効果が高まります。
20%と聞くと「それほど多くないな」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「虫歯の9割は歯と歯のあいだの隣接面から発生している」というデータもあるため、この20%には非常に大きな意味があります。

歯間清掃用具の種類

1.デンタルフロス

デンタルフロスは細いナイロン製の糸を束ねて作られた歯間清掃用具で、歯と歯のあいだを清掃するのに適しています。
デンタルフロスは基本的にそのとき限り1回のみ使用する「使い捨て」の清掃用具となります。

[デンタルフロスの種類 – 糸のタイプ]

・ワックスタイプ

フロスの糸の表面をロウでコーティングしたものがワックスタイプです。
ワックスタイプのデンタルフロスは滑りがよく、スムーズに歯と歯のあいだに通すことができるため、フロスを使い始めたばかりの初心者や歯と歯のすき間が狭い方に適しています。
ワックスタイプの製品にはミントフレーバーなどの香料をつけたものも多く、使用後に清涼感が得られやすいのが特徴となっています。

・アンワックスタイプ

フロスの糸の表面に何も加工していないものがアンワックスタイプです。
アンワックスタイプのフロスは滑りが悪く使いづらいものの、ワックスがついていないため、より多くの歯垢や汚れを落とすことができます。
デンタルフロスの使用に慣れてきた方におすすめです。

[デンタルフロスの種類 – 形状と持ち方]

・糸巻き型

糸巻き型のデンタルフロスは持ち手がついておらず、糸のみでできています。

〈持ち方その1.指巻き法〉

①デンタルフロスの糸を指の先から肘までの長さ(およそ30~40cm)で切ります。
②左右の中指の第2関節(指先から2番目の関節)に糸を巻き、両手の間隔が10~15cm程度になるようにします。
③デンタルフロスを左右それぞれの親指と人差し指でつまみ、両手の間隔が1~2cmになる距離で持ちます。

〈持ち方その2.サークル法〉

①デンタルフロスの糸を指の先から肘までの長さ(およそ30~40cm)で切ります。
②糸を結んで輪にします。
③左右の中指の第2関節(指先から2番目の関節)に輪になった糸を巻き、両手の間隔が10~15cm程度になるようにします。
④デンタルフロスを左右それぞれの親指と人差し指でつまみ、両手の間隔が1~2cmになる距離で持ちます。

・ホルダー型

ホルダー型のデンタルフロスは持ち手がついた形状をしています。

〈持ち方〉

持ち手の前方を人差し指と親指でつまむようにしてしっかり持ちます。
後方部分を持つとグラグラと不安定な状態となり、歯ぐきを傷つけてしまうおそれがありますので注意が必要です。

[デンタルフロスの使い方]

デンタルフロスを使うときには歯と歯のすき間にフロスの糸を入れ、歯の隣接面に沿ってゆっくりと上下に糸を動かして清掃を行います。
隣のすき間に移るときには使用した糸をずらし、新しい部分を使うようにしてください。

2.歯間ブラシ

歯間ブラシはナイロンなどの糸をワイヤーで固定した清掃用具です。
歯と歯のすき間が大きく開いている方に適しています。

[歯間ブラシの種類 – 形状と使い方]

歯間ブラシには持ち手がまっすぐなストレート型と持ち手の先端とワイヤー部分がL字状になったL字型の2種類のタイプがあります。
歯間ブラシを使うときにはえんぴつを持つように持ち手をつまみ、ゆっくりと歯と歯のすき間に歯間ブラシを入れ、ゆっくりと抜きながら清掃を行います。
歯間ブラシは歯と歯のすきまに合わせて数種類のサイズがありますので、自分の歯の形状に合った製品を選ぶようにしましょう。

デンタルフロスの使用頻度は毎日がおすすめ

デンタルフロスを使う頻度は、毎日がおすすめです。

実は、歯ブラシだけを使った時の歯垢除去率は58%と言われており、お口の中に汚れが残っている状態です。これがフロスを使うことで、2割程度改善すると言われています。

食事による汚れをしっかりと取り除くために、フロスを使う理想の頻度は毎食後です。しかし、そこまでゆっくり時間を取れないという方もいるのではないでしょうか?

現実的なラインとして、1日1回はフロスで掃除することをおすすめします。就寝前に時間をとって、丁寧にフロスで汚れを取り除いてあげましょう。

余談ではありますが、アメリカでは「fross or die」という言葉があります。
ざっくり紹介すると「フロスを使いますか?それとも死にますか?」という意味です。

極端な言葉かもしれませんが、それほどデンタルフロスが重要ということです。

デンタルフロスを毎日使う3つのメリット

デンタルフロスを毎日継続して使うと、以下のようなメリットがあります。

  1. お口の汚れを残さずに済む
  2. お口の以上に早く気づける
  3. 口臭の予防につながる

それぞれ具体的に解説します。

お口の汚れを残さずに済む

デンタルフロスを使用することで、歯磨きでは取り切れない歯垢を除去できます。

ブラッシングのみの歯垢の除去率は約60%ですが、デンタルフロスを併用することで約80%まであがると言われています。

汚れをしっかり取り除けば、虫歯や歯周病といったトラブルの予防にもつながります。

お口の異常に早く気づける

デンタルフロスを使用すると、お口のトラブルを早めに見つけられる場合があります。

例えば、歯の表面をこするように動かしたとき、ざらつく感じや引っ掛かりがあると虫歯になっている可能性があります。

また、デンタルフロスを行い出血があった場合は、歯周病の可能性があります。

さらに、被せ物や詰め物が入っている歯にフロスを通した際に切れたり引っかかったりする場合は、詰めたものが合わなくなっているケースが考えられます。

デンタルフロスを使用することで、口内トラブルの早期発見につながります。

口臭の予防につながる

デンタルフロスや歯間ブラシを使用することで、口臭を予防できます。

歯垢が溜まっていると口臭の原因となります。また、歯周病になってしまった場合も、出血や膿が出てしまい嫌なにおいが発生します。

余談ですが、日本人は世界の先進国の中で最も口が臭いと言われています。この一因にデンタルフロスや歯間ブラシの普及率が低いことが挙げられています。これらを効果的に使って口臭を防ぎましょう。

■デンタルフロスや歯間ブラシを使用する際の注意点

◎歯間ブラシは無理に使わないこと

糸状のデンタルフロスと異なり、歯間ブラシは歯と歯のすき間が狭い場合には通らないことがあります。
特に若い年齢の方は中高年の方と比べて歯と歯のすき間が狭いことが多く、無理をして歯間ブラシを使おうとすると逆に歯や歯ぐきを痛めてしまうおそれがあります。
歯間ブラシは必ずしも使わなければいけない、というものではありませんので、自分の歯の形状に合っていないと感じたときには歯間ブラシの使用を止め、デンタルフロスで歯と歯のすき間の清掃を行うようにしましょう。

【歯間清掃用具を使って効果的に虫歯や歯周病を予防】

デンタルフロスや歯間ブラシは日々のブラッシングと合わせて正しく使うことで虫歯や歯周病を効果的に予防できます。

かけがえのない大切な歯を守るためにも、毎日のオーラルケアは欠かさずに行うようにしましょう。