唾液の大切さ
こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。
唾液には、お口の健康だけでなく、身体の健康にも関わる様々な働きがあるのをご存知ですか?
今回は意外と知らない、唾液の働きについてご紹介します。
唾液の働き
- 唾液に含まれるアミラーゼ(酵素)が食べ物に含まれるでんぷんを分解し、消化を助ける
- 歯の再石灰化や口の中の傷を治りやすくするなど、お口の中を修復する
- 口の粘膜を保湿・保護し、傷つきにくくし、舌やのどの動きをスムーズにする
- 食事後に酸性に近づいたお口の環境を、唾液が中和することで、虫歯から歯を守る
- お口の中の汚れを洗い流してきれいにする
- 抗菌作用で口からの細菌感染を防ぐ
- よく噛んで食べ物と唾液をしっかり混ぜ合わせることで、食べ物の味を感じやすくする
- 食べ物を柔らかくし、飲み込みやすくする など
唾液がパワーを発揮するためには、唾液をしっかり出すことが大切
唾液の分泌は、夜寝ているときに少なくなります。そのため、夜間に口の中で細菌が繁殖しやすく、朝起きると、口の中がネバついたり、口臭が気になったりしがちです。そのため、就寝前にはよりていねいなケアを心がけることが大切です。
また、唾液の分泌量は、ストレスや疲れ、加齢、薬の副作用などで減少することもあります。口の渇きやネバつきを感じることが多い場合には、食事の際にはよくかむようにしましょう。また、梅干などのすっぱいものを食べると、唾液の分泌量が増えます。朝など、唾液が出にくいと感じるときは、すっぱいものを食べるのも、ひとつの方法です。
さらに、唾液腺のある場所を軽くマッサージしたり、舌を意識的に動かしたりすることも、唾液の分泌を促すのに有効です。
唾液が少なければ、唾液本来のパワーを発揮することができません。少しの意識と工夫で唾液をしっかり出すことができますので、トライしてみてください。
よく噛んで食べる
よく噛むことで唾液をしっかり出すことができます。1口30回噛むことを目標にしましょう。
よく噛むことは唾液の分泌を促すだけでなく、脳に刺激を与えたり、あごの成長を促したり、よく噛んで時間をかけて食べることで食べ過ぎを防いだりします。
いつもの食事に、ナッツをトッピングするなど、少しの工夫で噛む回数を増やすことができます。
唾液腺マッサージ
唾液腺を刺激することで、唾液の分泌を促します。図のように、上の奥歯当たり(耳下腺)に4本指をあてやさしくゆっくりと後ろから前へ回す、顎の下(顎下腺・舌下腺)2か所をやさしく押し上げるように刺激すると唾液の分泌を実感できるかと思います。それぞれ10回ずつ行いましょう。
お口周りの筋肉もほぐれて、リラックス効果も期待できます。
お口のトレーニング
舌を前後左右に動かしたり、舌先で円を描いたり、「パタカラ」と発音するパタカラ体操などを意識的に行うことで、お口周りの筋肉が刺激され、唾液の分泌が促されます。お口のトレーニングは、ハキハキとした発音や、若々しい表情にもつながります。
唾液をしっかり出すことは、コロナ禍のマスク生活で気になる口臭を抑える効果もあります。しかし、唾液の効果だけではお口の健康を守ることは出来ません。歯科定期健診や日頃のケアをしっかり行い、唾液のパワーをプラスすることで、よりお口や身体の健康を守る効果が期待できますので、基本のケアは忘れずに継続していきましょう。