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歯茎が黒い原因は?

こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。

歯茎が黒くなる3つの原因

■歯茎が黒くなる原因① タバコによるメラニン沈着

喫煙者の方は、タバコが原因で歯茎が黒ずんでいる可能性があります。タバコに含まれるニコチンやタールなどから歯茎を守るために「メラニン色素」が作られ、それが沈着することで歯茎が黒く変色します。これは紫外線などによる日焼けを防ぐため、皮膚の表面にメラニン色素が作られるのと同じ原理です。また、タバコのヤニが歯に付着することで、茶色く変色してしまいます。ヤニのついた歯にはプラーク(歯垢)や歯石が付着しやすくなるため、口腔内環境にも悪影響を及ぼしやすくなります。

また、定期的におこなうホワイトニングやクリーニングによって歯のケアをしている人も、歯茎のケアまでは怠りがちです。ホワイトニングによって歯が白くなっても歯茎が黒ずんでいると、審美的にも相手にマイナスのイメージを与えてしまいます。

■歯茎が黒くなる原因② 金属製の素材が錆びて溶け出す「メタルタトゥー」

タバコを吸わないのに歯茎が黒ずんでいる方は、過去の歯科治療が影響しているかもしれません。クラウン(被せ物)やインレー(詰め物)、被せ物の土台(コア)などに金属の素材が使われていると、経年によって金属が錆びて溶け出し、歯茎に沈着して変色することがあります。

これをメタルタトゥー(金属の刺青)と言い、歯茎が帯状または反転状に黒く変色してしまいます。保険適用のむし歯治療の場合は金属製の補綴物を使うケースが多く、メタルタトゥーによって歯茎が黒くなる原因になっています。

■歯茎が黒くなる原因③ 重度の歯周病で歯茎から排膿している

歯茎が黒くなる原因として、もっとも深刻な症状が歯周病です。歯周病が重症化すると、歯茎から出血するだけでなく膿が出るようになります。この「排膿(はいのう)」と呼ばれる症状が原因となり、歯茎が黒ずんで見えることがあります。

歯周病は歯磨きで落としきれなかったプラークの内部で細菌が繁殖し、歯茎に炎症を起こすとともに、歯の骨を溶かしていく恐ろしい病気です。歯を支える「歯槽骨」とその間にある「歯根膜」が破壊され、徐々に歯がグラついてきて、放置していると最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

健康な歯茎の状態

そもそも、健康な歯茎の状態とはどのようなものでしょうか。

歯茎には、歯を支える重要な役割があります。そのため、歯茎に問題が起きると、歯の健康にも影響を及ぼす可能性があります。

ここでは、健康な歯茎の特徴やその確認方法、また維持するためのケアについてご紹介します。

健康な歯茎の特徴

健康な歯茎には、以下のような特徴があります。

  • 色:淡いピンク色
  • 形:歯とぴったりと密着している
  • 感触:しっかりとした弾力がある
  • 出血:ブラッシングやフロスなどで簡単に出血しない

このような特徴があれば、歯茎は健康な状態だといえます。反対に、赤く腫れたり、出血しやすかったりする場合は、歯茎に炎症や感染が起きている可能性があります。

放置すると、歯周病や歯槽膿漏などへと進行するおそれがあるため注意が必要です。

健康な歯茎を維持するためのケア

健康な歯茎を維持するためには、日々のケアが欠かせません。以下のポイントに注意し、正しいケアを心がけましょう。

正しい歯磨き

毎食後と就寝前には必ず歯磨きをしましょう。ブラシはやわらかめのものを選び、優しく丁寧に磨きます。

強くこすると、歯茎を傷つける原因になるので注意しましょう。

フロスや歯間ブラシの使用

歯磨きだけでは落とせない汚れもあるため、フロスや歯間ブラシを使いましょう。フロスや歯間ブラシを使い、隙間に詰まった食べカスやプラーク(歯垢)を除去します。

口腔洗浄剤の使用

口腔洗浄剤は、歯茎の炎症や出血などに効果があります。歯磨きやフロス・歯間ブラシの後に、適量を口に含んでゆすぎましょう。

健康的な食生活

食事も歯茎の健康に影響します。ビタミンCやカルシウムなどの栄養素を含んだ食品を摂ると、歯茎の抵抗力や強度を高めることにつながります。

砂糖を多く含むものやアルコールなどは歯茎によくないため、控えましょう。

歯茎が黒くなったのを放置すると

歯茎が黒くなった場合にそのまま放置していると、どのようなリスクがあるのでしょうか。

歯茎の黒ずみは、メラニン色素の過剰な生成によって起こります。メラニン色素は、紫外線や炎症などによって刺激されると増える傾向があります。

また、歯茎の黒ずみは、見た目が悪くなるだけでなく、歯周病や口臭の原因となることがあります。歯周病で歯茎の炎症が進行すると、歯を支える骨や組織が破壊されます。歯がグラグラしたり、抜け落ちたりする恐れがあります。

歯周病菌は血液や唾液を介して全身に広がり、心臓病や脳卒中などの重大な疾患を引き起こすリスクを高めます。口臭は、歯周病菌や食べカスなどが分解されるときに発生する物質によって引き起こされます。

口臭は自分ではなかなか気づきにくいですが、周囲の人に不快感を与えたり、コミュニケーションに支障をきたしたりする可能性があります。これらのことからも、歯茎の黒ずみは放置せず、早めに対処することが大切です。