寝る前の歯磨き、ちゃんとしないとどうなる?
こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。
飲み会の帰りや、あまりに疲れて帰ってきた時はシャワーも浴びずに寝てしまうことがありますよね。冬の寒い時期はコタツに入ったまま居所寝をしてしまうこともあります。そんな次の朝に「うわっ」と後悔することは何ですか? 歯磨きですよね。歯磨きをしないで寝てしまうと次の日に口臭や粘り気がすごく不快に感じませんか? 今日は歯磨きをしないで寝てしまった場合口の中でどのようなことが起きるのかについて説明していきます。
寝る前の歯磨きをちゃんとしないと起こってくること
夜眠っている間というのは、唾液の分泌があまり行われなくなりますが、実は唾液というのは、お口にとって様々な良い働きをしています。例えば、お口の中をきれいに洗い流す自浄作用、お口の中の殺菌作用、免疫作用、酸性に傾いたお口の中を中和する作用、そして虫歯菌が作る酸によって溶かされた歯のミネラルを再付着させる再石灰化作用、といったものです。
これらの作用によって、お口の健康は良い状態で保たれています。
ところが、夜間は、唾液があまり出なくなるため、このような唾液の恩恵が受けられなくなります。その結果、夜寝る前に歯磨きをしないと、虫歯や歯周病が発症しやすく、そして一気に進行しやすくなります。多くの虫歯や歯周病は、眠っている間に悪くなっていると言われています。
夜はついついお酒を飲んで歯磨きが億劫になる、疲れていつの間にか寝てしまう、というような方はくれぐれも注意しましょう。
歯磨きで大事なのは、回数よりもタイミング
よく、「1日に3回磨きましょう」、とか「食後に磨きましょう」というのを耳にします。また、とにかく歯に汚れを少しでもためないように、1日に何度も磨く、という人もいます。ですが、日中というのは、通常唾液がしっかり分泌されて、お口の中を満たしているので、それほど神経質に磨く必要はなく、簡単に済ませても問題が起こることはほとんどありません。
それよりもむしろ、歯を磨きすぎると、歯や歯茎にダメージが加わり、知覚過敏を起こしたりする原因にもなるため、やりすぎには注意が必要です。
歯磨きで大事なのは、回数を多くすることではなく、いつしっかりと行うか、ということです。歯を健康に保つためには、極端に言えば、夜寝る前だけでもしっかりと丁寧に行えば十分だとも言われます。夜さえしっかり磨けていれば、それ以外のタイミングで行う場合、口臭や食べかすを落とす程度に、ササッと簡単に行う程度でも、問題が起こることは基本的にはありません。
ただし、歯磨きだけでなく、食生活に気をつけることも、お口の健康を保つ上では欠かせません。間食のし過ぎ、糖分のとり過ぎにも十分に注意しましょう。
まとめ
夜寝る前の歯磨きの大切さがおわかりいただけたかと思います。虫歯や歯周病を防ぐためには、毎日の歯磨きの習慣がとても大切です。しかし歯周ポケットの奥は歯ブラシが届きませんし、歯石は歯ブラシで落とすことが出来ません。
そのため1年に3~4回は歯科医院の定期健診を受けていただくようにおすすめします。1年に数回歯垢や歯石をしっかり落とすためのケアを受けることで、虫歯や歯周病のリスクを減らし、健康な歯や歯茎を保つことに繋がります。