虫歯になりやすい人とは
こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。
虫歯とは
虫歯は、プラーク(歯垢(しこう))の中にいる虫歯菌が、酸を出し、歯を溶かすことで起きる病気です。虫歯菌は、歯を溶かす酸をつくる力の強い菌や弱い菌がいて、力の強い菌が多ければ虫歯になりやすくなります。
虫歯菌は、糖分を餌にしてどんどん増えるため、甘い物をよく食べれば虫歯になりやすくなります。ただ、虫歯の原因はそれだけではなく、食事の回数や歯並び、歯みがきの状況、唾液の量など、さまざまな原因によって生じます。
虫歯になりやすい場所
虫歯になりやすい箇所は、「歯と歯の間」、「歯の根元」、以前治療をした「詰め物と歯の隙間」の3箇所です。
「歯と歯の間」と「歯の根元」は手入れが行き届きにくいため、プラークがつきやすいところです。特に、「歯の根元」は、加齢によって歯ぐきが下がり、歯ぐきに守られていた箇所が露出してしまうと、その部分が虫歯になりやすくなります。「詰め物と歯の隙間」は、詰め物が噛むことですり減ったり、剥がれたり、膨張したりすることで詰め物と歯の間に隙間ができ、そこにプラークがたまって虫歯になります。
虫歯になりやすい生活習慣
●歯みがきは1日1回以下
歯にプラークがたまりやすくなり、虫歯菌の増殖を招きます。
●間食やだらだら食べることが多い
歯にプラークがたまりやすくなり、虫歯菌の増殖を招きます。
●甘いものをよく食べる
虫歯菌は糖分を餌にするため、虫歯菌の増殖を招きます。
●しばらく歯科に行っていない
気づかないうちに虫歯になっている可能性が高くなります。
虫歯になりやすい口内環境
●口の中がよく乾く
殺菌作用のある唾液が不足しているため、虫歯菌が住みつきやすくなります。高齢者などで複数の種類の薬を使用している場合、副作用で口の中が渇くことが少なくありません。
●歯並びが悪い
歯のみがき残しが多くなるため、虫歯になりやすくなります。
●歯周病がある
歯茎が下がり、歯と歯の間に隙間ができてしまうため、みがき残しをしやすくなります。
●かぶせ物や詰め物が多い
詰め物と歯の間に隙間ができやすいため、虫歯になりやすくなります。詰め物の内側に虫歯ができる場合もあり、進行に気づきにくく、注意が必要です。
大人の虫歯は治療した歯が原因
虫歯は、子どもでは減っているものの、大人では減っていません。大人の虫歯で多いのは、以前虫歯を治療した歯で、長年たってから再発するケースです。
虫歯の治療では、歯を部分的に削って詰め物やかぶせ物をします。それから長い年数がたつと、かむことによる負荷や、熱い物や冷たい物など温度の変化により金属が膨張や収縮を繰り返すことなどで、詰め物やかぶせ物が変形します。すると、歯との間に隙間ができ、そこにプラーク(歯垢)がたまります。そして、プラークの中にいる虫歯菌により虫歯が再発します。この場合、表面からは見えづらく気づきにくいため、進行しやすいのが特徴です。歯を削っている分、神経に近い場所で再発することが多く、痛みを感じて受診したときには神経が障害されていることも少なくありません。
歯の詰め物やかぶせ物には寿命があるため、定期的に歯科医院を受診して、然るべきタイミングで再治療を受けることをおすすめします。
自分でできる毎日の虫歯ケア
虫歯の予防には、日常的に自分で行う口のケアが何よりも重要です。正しい歯みがきや食の嗜好を見直し、食べ方を改善すること、そして定期的な検診を心がけましょう。
正しい歯みがきのポイント
正しい歯みがきで虫歯の原因となるプラークをしっかり落とすことが大切です。歯の隙間にはフロスなども使いましょう。忙しい人や高齢者におすすめなのが、効率的に汚れが落とせる電動歯ブラシです。
歯磨きの基本
1か所を20回以上、歯並びに合わせて歯磨きしましょう。次の3つのポイントに注意することが大切です。
- 毛先を歯の面にあてるハブラシの毛先を歯と歯ぐき(歯肉)の境目、歯と歯の間に、きちんとあてる
- 軽い力で動かすハブラシの毛先が広がらない程度です
- 小刻みに動かす5~10mmの幅を目安に小刻みに動かし、1~2本ずつ磨く
食べ方の改善ポイント
食べ方の改善をするのも効果的です。
甘い物や酸性のものが好きな人はだらだら食べないように気をつけます。酸性のものは歯を直接溶かしてしまうため、虫歯になりやすくなります。
歯が酸性にさらされ続けると、最悪の場合、虫歯ではないのに歯が薄くなったり、欠けたりして歯がすり減る「酸蝕歯(さんしょくし)」になることがあります。しかし、甘い物や酸性の物を全く食べてはいけないわけではありません。食べる量よりも、口の中に長くそれを含んでいることのほうが良くないので、間食を減らしたり、食べた後にお口をゆすぐことが効果的です。