PMTCについて
こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。
pmtcとは
エアフローという器械を使って行う歯面清掃のことです。細かなパウダー状にした炭酸水素ナトリウム(重曹）やグリシン(アミノ酸の一種)を強力なジェット水流で歯に吹き付けて汚れを落とします。
今まで落とすのが困難だった茶渋やタバコのヤニといった着色や、歯周病の原因となる細菌の固まりのバイオフイルムまでもすみずみまで落とすことができ、よりスピーディで効果的なクリーニングができます。
バイオフィルムとは
微生物が固相表面に形成した集合体です。
水中の固相表面にはぬるぬるした粘着物がしばしば形成されます。お風呂場の排水溝や、キッチンの三角コーナーのヌルヌルなどにみられるこのような粘着物は細菌が形成する生物膜（バイオフィルム）です。
細菌および細菌が産生する菌体外粘性多糖体（グリコカリックス）が固相表面に形成した集合体をバイオフィルムといいます。
保険を適用したクリーニング（歯石取り）との違い
保険適用のクリーニング
歯面についた歯石やプラークを”スケーラー”という器具を使って取り除いていきます。その主な目的は虫歯や歯周病の原因となる細菌の除去であり、治療の一環として行なわれるのが一般的です。
pmtcによるクリーニング
審美（見た目）や予防に重点が置かれ、今よりも良好で快適な口腔環境を作り上げることを目的に行います。エアフローで除去の対象となるのは茶渋・ヤニなどの着色汚れや、歯磨きでは落とせないバイオフィルム（プラーク）です。これらの汚れをジェット水流と微粒子パウダーの力で除去します。
pmtcのメリット
- pmtcは歯間や補綴物の周り、矯正器具などの周りなど歯ブラシでは届かない部分の汚れやプラーク、歯石、頑固な着色汚れなどもをエアフローであれば微細なパウダー粒子をジェット噴射することで落とすことができます。
- 金属チップや研磨剤を使用せず、細かなパウダー粒子でクリーニングするため、歯や補綴物への侵襲を最小限に優しくクリーニングすることができます。
- 歯面を摩耗せず、エナメル質の状態を保つため、施術後は歯面も滑らかでプラークの再付着を抑制します。
- 微細なパウダー粒子が広範囲に噴射されるため、歯ブラシでは届かない場所でも効率的に短時間でクリーニングすることができます。そのため、多くの歯を短時間で施術することも可能になります。
デメリット
pmtcは、保険適用外の全額自己負担となることを知っておいてください。
また呼吸器疾患のある方や放射線治療を行っている方、ナトリウム摂取制限を必要とする方や妊娠中の方は処置を受けられないことがあります。
もう一点、施術を受ける際、舌や歯肉に当たった粒子でチクチクとした痛みを感じることがあります。違和感があるかもしれませんが、慣れれば問題ありません。
注意点
基本的に痛みのない施術ですが、知覚過敏がある方は特有の刺激を感じる可能性があります。
また着色汚れは落とせますが、歯を白くするなどのホワイトニング効果は期待できません。被せ物や詰め物の色が、施術によって白くなることもないのでご了承ください。
施術直後は、歯の周りに本来あるはずの「唾液による自然保護膜」がない状態です。再生されるまでの2時間程度は、お茶やコーヒーといった着色しやすい飲料を口にしないよう気を付けてください。喫煙もNGです。
今回は、pmtcの魅力や注意点などを詳しく解説しました。口腔内を傷付ける心配がなく、基本的に痛みが出ないのが大きなメリットです。飲食物やタバコによる着色汚れが気になっている方はぜひ一度ご来院ください。