親知らずの抜歯について
こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。
親知らずとは?
前歯から数えて8番目の永久歯のことを言います。永久歯は通常12歳頃にほぼ生えそろいます。
しかし、親知らずは20歳前後の頃、他の歯より遅れて生えてくるのが特徴です。
親知らずは全員に生えてくるわけではなく、先天的に存在しない場合は生えてこないこともあります。
一番最後に生えてくるため、歯のスペースがない場合は90度横を向いた状態で生えてきたり、歯ぐきに半分被った状態になることも多く、そのために歯磨きが上手くできずに歯ぐきが腫れたり、虫歯になることが多くあります。
親知らずはトラブルになることが多いので、痛みがある場合は、早めに歯科医院へ相談されることをお勧めします。
親知らずは早く抜いたほうがいい?
親知らずは『できるだけ早く抜いたほうが良い』と言われるのには理由があります。
虫歯や歯周病になる前に
横や斜めから生えて来た親知らずは、隣の歯と重なるため歯磨きしづらく、汚れが残りやすくなります。
そうすると汚れが歯石となって、虫歯や歯ぐきの炎症を引き起こす可能性が高まります。
顎が成長する前に
顎は20歳後半まで成長します。顎が成長すると硬く厚くなるため抜き難くなります。
成人してしまったからもう遅いとは思わずに早めに病院で診察を受けましょう。
回復が早い
20代と30代とでは回復力が違います。
やはり若い方が治りも早いので、出来るだけ若いうちに抜いた方が痛みや腫れも抑えられます。
親知らずが成長する前に
生えたての親知らずはまだ歯の根っこが完成されていません。
そのため、成長した親知らずに比べると抜きやすく、特に下あごの親知らずの場合、神経と離れている状態が多いため治療のリスクが少なく、治療後の痛みも比較的少なくて済みます。
抜歯が必要な場合は、なるべく早く治療を受けることが大切です。
親知らずを抜いたほうがいい場合
- 歯を磨きにくいところに生えてしまい、虫歯や歯周病になりやすい場合
- 隣の歯を横から押している状態で、隣の歯が弱ってしまう場合
- 親知らずが虫歯や歯周病になり、健康な手前の歯に悪影響を与えてしまう場合
- 親知らずで噛み合わせのバランスが悪くなり、全体的に悪影響を与える場合
- 親知らずが隣の歯を押して歯並びが悪くなる場合
- 歯科医療が整っていない国に長期間行く場合
すべての項目において自己判断せず、歯科医にご相談ください。
『親知らずは抜いた方がいい』と聞いたことがある方が多いと思いますが、この理由は親知らずによって痛みが出たり、他の歯に様々な悪影響を与えるからです。
まっすぐ生えずに痛くなったり、腫れたりする親知らずは、抜いてしまうのが最も確実な治療法です。
一度抜けば、そのあとはトラブルに悩まされる心配はなくなりますが、抜かない限りずっと再発のリスクに悩まされることになります。
親知らずを抜かなくてもいい場合
- きれいに生えてきて、歯磨きもしっかりできている場合
- 一部だけ生えているが、特に問題がない場合
- 完全に骨の中に埋まっていて、今後も問題が起こる可能性が低い場合
- 移植に利用できる場合
- ブリッジの支台歯にできる場合
すべての項目において自己判断せず、歯科医にご相談ください。
親知らずを抜く4つのメリット
1.虫歯や歯周病の予防
親知らずがあることで磨きにくかった奥歯を磨けるようになり、虫歯や歯周病になるリスクを軽減することが出来ます。
2.口臭の予防
親知らずが邪魔をして歯磨きがしっかり出来ないと親知らず周辺の歯ぐきが腫れて炎症を起こします。
この炎症が繰り返し引き起こされると膿が出て、口臭の原因となります。
親知らずを抜くと奥までしっかり磨けるようになり、炎症を引き起こすこともなくなるため口臭が改善されます。
3.肩こりの解消
肩こりの原因は血行の悪さです。
親知らずが正しく生えていないと噛み合わせや歯並びのバランスが悪くなります。
すると身体は全身のバランスを保とうとするので首や肩が過度の緊張状態となり肩こりが起こります。 また、痛みによって顎の動きが悪くなることで筋肉が緊張して肩こりになります。
このように歯のバランスが崩れることによって身体全体のバランスが崩れ、筋肉が緊張して血行不良となり肩こりが起きますが、親知らずを抜くことで緊張状態が解放され、肩こりが治ることがあります。
4.頭痛や鼻づまりの解消
上の親知らずの場合、親知らずの歯根が副鼻腔(鼻腔に隣接した骨内にある空洞)に隣接しています。
親知らずが虫歯となり、歯根まで到達していると副鼻腔まで感染し、頭痛や鼻づまりを引き起こします。
親知らずを抜歯し、虫歯に感染した部分を治療すると改善する可能性があります。
予後のケア
抜歯後の注意点を守ることで、
不要な痛みや合併症などのリスクを減らすことが出来ます。
- 抜歯から数日は安静に過ごす
- 処方された抗生物質・痛み止めを指示に従い服用する
- 当日はうがいをしすぎない
- 抜歯した箇所を触らない
- 当日は飲酒や運動、長風呂など血のめぐりが良くなることは控える
- 喫煙を控える
抜歯後は抜いたところが気になって舌で触りたくなりますが、刺激しないようにすることが大切です。
まとめ
親知らずは、必ずしも抜歯が必要な歯というわけではありません。
ですが、何かしらの違和感や痛みを感じているのにそのままにしておくと、様々な問題が起こる可能性があります。
親知らずで悩んでいる方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。