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抜歯後の治療方法

こんにちは。神田駅前歯科クリニックです。

抜歯等で歯が抜けたところはどうするの

歯を1本失うと噛む効率は70%程度まで低減します。歯は28本もあるので「1本くらい」と軽視されがちですが、歯を失うと、顎の力を支えている他の歯に大きな負荷がかかります。本来28本の歯で分散して支えているものが残っている歯で支えなくてはなりません。歯が抜けて当初は不便さを感じてもやがて慣れてしまいます。慣れてしまったとはいえ実は様々な問題が進行します。まず、抜けた歯の隣の歯が傾いてきます。また、抜けた歯と噛み合っていた歯が浮いて出てきます。歯列が乱れて歯並びが悪くなると、咬み合わせのバランスが崩れ、歯周病や歯根破折、顎関節症等の疾患に罹患しやすくなり、時間の経過とともに口腔内の状況は確実に悪化していきます。『口は内臓の入り口』と言われ、歯を失う事により食事を上手くとれなくなり、その結果、体に必要な栄養が摂取できず、様々な全身の病に罹患しやすくなります。1本の歯を大切にする事が他の歯を守り、体全体の健康維持につながります。放置する期間が長ければ長い程、元に戻すための治療が難しくなります。問題が深刻になる前に早期に治療されることをお勧めします。

では具体的に歯科医院でどのような治療をするのでしょうか?
大きく分けて3つの治療法がありますのでそれぞれ解説していきます。

1.義歯(入れ歯)について

入れ歯は総入れ歯と部分入れ歯に分かれます。全ての歯を失った場合は総入れ歯で、それ以外の方は部分入れ歯になります。

部分入れ歯は、歯を失った部分に人工の歯を金属製のバネで固定します。全ての歯がない場合は総入れ歯になります。入れ歯は取り外し式なので、毎晩外してきれいに洗浄して、夜の間は水につけて保管する必要があります。

メリット

  1. 保険が適用できる義歯もあるため比較的安価で治療が可能
  2. 治療期間が比較的短い(1~3ヶ月)
  3. 3本以上失った箇所でも対応可能
  4. 保険~自費のものまでバリエーションが豊富で選択が可能

デメリット

  1. 衛生状態を保つために取り外して手入れをしなければならない
  2. 支えるためのバネがかかった両隣の歯への負担が大きくなる
  3. 全ての歯がある状態と比べて噛む力が下がるので、徐々に顔の筋肉が衰え、顔の老化を進める場合がある
  4. 慣れるまで何度か調整が必要な場合がある
  5. 失った歯の顎の骨が徐々に痩せてきて入れ歯が合わなくなる場合がある

2.ブリッジについて

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削り、失った歯の本数分の連結した被せ物を両隣の歯に橋渡しのようにして被せる方法です。

失った歯が1~2本の場合に行うことが多く、固定式なので一度被せ物を接着してしまえば、天然の歯のように違和感のない状態に出来ます。ただ、両隣の歯は健康な歯であってもかなり削ることになります。

メリット

  1. 連結された被せ物を固定するので、安定感があり、違和感が少ない
  2. 保険が適用できるブリッジもあるため比較的安価で治療が可能
  3. 治療期間が比較的短い(1~3ヶ月)

デメリット

  1. 支える両隣の歯を削る必要がある
  2. 支える歯にむし歯などがある場合は、先にその治療を行う必要がある
  3. 支えている歯に失った歯の分の力もかかるので支えている歯の寿命は縮まってしまう
  4. 義歯のように取り外しができないため、清掃が難しい

3.インプラントについて

インプラントは、歯を失った場所の顎骨にチタン製の人工歯根(インプラント体)を埋め込んで、その上に人工の歯のかぶせ物を取り付ける治療のことをいいます。

インプラントはブリッジや入れ歯と比較すると、一番天然歯に近い構造をもっています。また、周囲の歯に支えられているブリッジや入れ歯と違い、インプラントは自立しているため、周囲の歯に負担をかけないという点でおすすめの治療法です。

メリット

  1. 構造が天然歯(自分の歯)に近いので、自然な見た目が獲得できる
  2. 歯を失った箇所の骨に埋め込むため、周りの歯に負担がない
  3. ほぼ天然歯と変わらず食事ができる
  4. 定期的にメインテナンスを行えば顎の骨が痩せるのを防ぎ、顔の老化を進めないで済む
  5. 噛み合わせが安定する

デメリット

  1. 手術を行う必要があるため、全身疾患についても考慮しなければならない
  2. 保険診療が適用できないため、比較的高価な治療になる
  3. 顎の骨の状態により適用できない場合がある
  4. 治療期間が長期にわたる場合がある(1年以上)
  5. 手術を行うため、術後に痛みや腫れを伴う場合がある

4.まとめ

失った歯の治療をする場合、それぞれにメリット、デメリットがあるため、どれが一番合った治療であるかは人によって異なります。何を重要視するかで選択も変わりますので、かかりつけの歯科医師と十分に話し合って決断することをオススメします。
そして、どの治療を選択したとしても、“治療したら終了“ではなく、定期的な歯科医院でのメインテナンスや、ご自身でのお手入れを行わないと長持ちしません。健康なお口であれば、美味しく楽しい食事をとったり、大きく笑ったり、人とのコミュニケーションを円滑にしたりすることができます。人生を豊かにするために、正しいオーラルケアはとても重要ですので、治療したら終わりではなく、継続して歯科医院での定期検診や正しいセルフケアを習慣化させましょう。